非常に局所的な分布をする種である。
食草はカシワやサクラ・カシなどが記録されており、どこにでも生えている馴染み深い樹木だ。
しかしアトジロキリガはどこにでもいる種ではなく、生息地が点々と記録されているにすぎない。
自然度が高い所にしか棲めないのかと思いきや、都市近郊の雑木林に記録があったりする。
僕がこの珍品キリガに出会ったのもそんな都市近郊の雑木林であった。
【成虫♂写真】20140327 東京都東大和市<標高130m>
新たなポイント開拓のために車で流していたところ、蛾の群れている水銀灯を見つけた。
飛来していたのは【アカバキリガ】や【カバキリガ】、【チャイロキリガ】に【シロヘリキリガ】などの所謂普通種であった。
その中に一頭、小さくて見たことのないキリガが落ちているのに気がついた。
「なんだこれ・・・ 見たことないぞ」
その小さなキリガは翅を震わせ飛ぼうとした。白い後翅が見えた。
「アトジロ!!!!」
そこでやっと気がついたのだった。
この思いがけない出逢いにはとても興奮した。
家に帰って調べるとどうやら同じ所で複数撮影してる方がいらっしゃった。安定して発生してると思われる。
埼玉での記録も単発的で浦和と飯能で採集されている。